ハムスターの飼い方 ≪成功例≫


「ハム太郎のお母さん」の報告



ハムスターの飼い方の成功例です。
成功例は沢山いただきますが、「ハム太郎のお母さん」から写真を添えて詳しくご報告をいただきました。
原文のまま掲載させていただきます。

                     ハム太郎1  

  01
写真のような金網式ケージでした。

新しい環境に来たハムは慣れるまでそっとしとかなきゃいけないのに、 のぞいたり声をかけたりしてしまいました。
何故かというとハム初心者の私は、生きてるか?死んでないか? の確認を時々しないと落ち着かなかったのです。

何日かするとハム太郎は、夜中しきりに金網をかじるようになりました。

特に何も対処はしてませんでしたが、ある朝見てみると金網に歯形がつき、 塗装がはがれる位に噛んでいました。

これはまずいと思い、段ボールに引っ越しさせました。
穴をあけ給水器や回し車を取り付け、避難させました。
そして休みの日に巨大タッパーを買ってきて、ハム太郎にまた引っ越ししてもらいました。

最初のケージからは比べものにもならない位に広い新居。
わらを沢山入れてあげると夢中で掘り、いつも潜って遊んでいました。


                     ハム太郎2  

02
これで安心だと思ったのですが、不安は常につきまとっていました。

ハム太郎はやはり時折こもって出てこなかったり、私の姿を見ると巣箱に戻ったり、 給水器のゴムを噛んだり、私の指を激しく噛んだりしていました。

のそのそと元気がない日もありました。

後ろ足だけで直立し、ケージ内の壁を叩いたりしている姿も見られました。

もしこのままで暮らしていれば、食欲減退や病気になっていたかもしれません。

もちろん、よく食べていましたし機嫌の良い日もありました。
散歩も楽しんでいましたし悪い事ばかりでもなかったのですが、 生き生きしてなかったようにも思えるのです。

ハムの飼育本を見つければ買って読んでいました。
今のままで間違ってないか?何をすれば喜ぶのか?
この頃はネットで毎日調べていました。



                     ハム太郎3  

03
いつものようにネットで調べていると、こちらの地下型巣箱のホームページに辿り着きました。

野性の本能を満たしてあげられるなら、 ハム太郎が喜ぶならと迷いなく地下型巣箱を注文しました。

うまくいくかどうかわからないけど試してみたいと思いました。

約一週間で届きますとお知らせがきましたが、 待ってられなかった私は注文を終えてすぐ手作りの地下型巣箱を作り始めました。

今の環境からハム太郎をすぐに脱出させたかったのです。



                     ハム太郎4  

04
段ボールを切ってつなぎ合わせて仮の地下型巣箱を作りました。

部屋は構造上4つで、お世辞にもいい出来とは言えませんが完成しました。

ハム太郎をいれるとしばらくパトロールした後、床にあいた穴に気付くともの凄い勢いで掘り出し、 スポンと地下にもぐりました。

全く出てきませんでした。
(^^)v

簡易巣箱ですので、透明な観察板なんて良いものはなく全く中がのぞけません。

それでもハム太郎が満足しているのは私に伝わりました。
表情が、目が優しいのです。
毎日見ていたからなんとなく違いがわかりました。
本物の巣箱が届くまでの一週間、一度もふたをあけずハム太郎に任せました。

中が気になって仕方なかったけど、ハム太郎は毎晩地上に上がってきて元気に回し車で爆走し、 よく食べました。
私とのふれあいは無かったけど、
ハム太郎が何やら生き生き毎日忙しそうに楽しく過ごしているように見えたので、
私は栄養のあるご飯とたっぷりのベッド用ティッシュの補充で彼を応援しました。



                     ハム太郎5  

05
地下型巣箱が届きました!

底に牛乳パックのトレイをしき、
衣裳ケースに回し車などを取り付け新聞紙もひき、
後はハム太郎が出てくるのを待つのみ!

何度も何度もおうちを替え、
ハム太郎のにおいを消し…悲しい思いをさせました。

夜、旦那さんが帰ってきてから二人でハム太郎のお引っ越しを見守りました。

いよいよ新聞紙の小さい入り口を掘り出しました!!
二回目なので慣れたものです、スポンと可愛いおしりが見えました。

いきなりうんち3粒
(* ゜д゜*)

念入りに全ての部屋をパトロール、その内の一室に座って眠りだしました(笑

しかも寝ながら少しずつ右に傾いていき、
壁に頭がつくとハッとして真っすぐになり、
また右にコテン。

まだまだ見たかったけど今は大事な時、
その日はそっとしときました。

次の日の朝にはティッシュを大量に運びだしました。

ハム太郎が一週間仮住まいしていた手作り地下型巣箱をあけると、
想像よりはるかに綺麗に使っていました。

うんちと貯蔵のごはん、
寝室にしていたかと思われる部屋、
トイレ。

彼に教える事は、どうやらひとつもなかったようです。

むしろ私が教えられました。

                     ハム太郎6  


06
本家に引っ越して二日後、

夕方新しいご飯あげて掃除していると、
必ず地下から出てきてご飯を食べてくれるようになりました。

食べたらすぐ潜るので私の手の平は寂しかったけど、
ハム太郎は今一番忙しい時。
人間でいうなら引っ越ししてきて新しい快適な生活を送る為に荷ほどきや部屋作りで 大変なんだろう。

6日目を過ぎた頃、

定まりかけたトイレ・貯蔵室・寝室の位置が変わった。

ハム太郎なりに色々あるのだろう(笑

ハム太郎と遊びたいし触りたいけど、
地下型巣箱のホームページではまだ我慢時。

かまいたい欲求を抑える為私は暇あらば本屋に行きハム本を探し、
ハム太郎の生まれ故郷のホームセンターへ行ってハムスターを見て、
ペットショップを見つけたら良いご飯はないか調べ、
スーパーへ行ったらどの野菜や果物を喜んで食べてくれるか。

毎日ハム太郎のことばかり考えていました。

触りたい。見たい。

ですが私の欲求をかなえるという事は、
ハム太郎を疲れさせるように思えました。
だから必死で気をそらせました。

それに、私はハム太郎を信じていました。

仮の巣箱の時、

綺麗に暮らしていたし教える事は何もなかったですし、
ご飯の時は必ず出てきてくれて沢山食べてくれます。
毎晩、回し車の音が聞こえると安心して眠る事が出来ました。
元気に走っているハム太郎。
夫婦でいつも喜びました。

私がハム太郎の自由を尊重すればする程ハム太郎は生き生きしていきました。

するとこの頃から段々、ハム太郎とうまく暮らしていけるようになってきました。

巣箱導入から2週間後、

久しぶりの部屋の散歩をしてもらいました。
ハム太郎はいつもクローゼットにお気に入りの角があり、 そこでそばの実をむいて食べるのが大好きなのです。

以前していた交流の時間が私のもとに戻ってきて、
ハム太郎の奇行はゼロになりました。

たくさん余るほどご飯をあげてるのに体重は45グラム。

体格も毛並みもよく、順調です。



                     ハム太郎7  

07
ハム太郎が今回、 地下型巣箱によって本能や習性を満たし満足している事がわかりました。

やんちゃな部分や野性的な部分も見せてくれたり。
そりゃ私にべったりじゃないし、出てくるのもたまにです。
だけど言えるのは前よりずっと状況は良いです。

今回ハム太郎に全て任せた結果、私が感じた事は

してあげなくても出来る。

赤ちゃんじゃない、
ちゃんと自立している。

私が気をつけているのはハム太郎に恐怖を与えないこと。

ハム太郎が中にいる時に透明な観察板を絶対開けない事、

交流の深追いをしないことです。

巣箱が来てから3週間、

今も経過は順調です。

巣箱の中身はというと、とても綺麗に使っているようです。

おしっこは最近では決まった場所にするので、ティッシュで毎日チョンと拭くだけ。
(最初の頃はやはり各部屋マーキングしていました。
よほどびちょびちょの水たまりみたいになった時だけ拭きました。
私がトイレ掃除の手を入れるようになったのは6日たってからです)

トイレ砂は嫌がってどけるので使っていません。
巣箱の風通しに気をつけているので中の貯蔵物も乾いてますし、
古いものは貝塚のように下に敷かれていってるようです(笑

ティッシュのかまくらの中をチェックする時には、
開封したての新しい割り箸を使ってちょっと見るだけですので匂いはあまりつかないと思います。
(一度めくりすぎた時ハム太郎はすごい警戒して各部屋をパトロールしていたので、 こわくてあまり触らないようにしています;)

うんちも水分が抜けてカラカラの石みたいなので、気にしてません。
ハムが食べるのは新鮮なうんちだけなので心配はしていません。


                     ハム太郎8  

08
ハム太郎が新居に慣れるまで構わないようにしてた頃の事ですが…

触りたいのに触れないので、やはり苦しくなりました。

こらえたり我慢するのって変じゃないかな?

じゃあ何の為に一緒に暮らしてるの?

と思いました。

じゃあちょっとだけハム太郎に辛抱してもらって、触ってみようか?

想像してみました。

沢山触った私は満足で幸せです。

だけどハム太郎は…思いは私と何も変わりません、生きています。
幸せに暮らしたいです。
都合で起こされたりしたくないです。
私がそうされたら、そうした人に近づきたくありません。

などと考えてるうちに、ハム太郎の身になって考えて行こうと決めました。

ハム太郎が私に教えてくれたのです。


今回の件で私一個人の見解ですが、何事にも過剰はいけないと思いました。

ハム太郎を自分の都合に付き合わせてゆくのではなく、
ハム太郎に合わせていけば良いんだと思いました。

ハム太郎が求めてきた時だけ答える。

言う事を聞かせる存在じゃない、
私をご主人扱いじゃなく良き手助け役、
良きパートナーの目で見て欲しいと思いました。


うちのハム太郎は賢い!

任せておけば、何も心配いらない。

賢くないハムは一匹もいない。

ただ発揮出来てないだけだと思いました。

だって、最初はトイレもそこらじゅうにするしよく噛むし、
うちの子はだめだと私は思っていました。

今では見方が180度変わりました。

ハム太郎を信じた結果、良い事が待っていました。

もっともっと良い事が待ってると確信しています。

ハム太郎に、
このおうちに来て良かったと思ってもらえるようこれからも上手に接して行きたいです。
(〃´∨`〃)





ご報告ありがとうございました。




『地下型の巣箱』からのコメント


この報告は、『地下型の巣箱』の考え方を正しく忠実に実行していただいている例として、
≪ハムスター飼育の優秀賞≫に値する飼い方の報告です。

ハム太郎が活き活きと健康に生活している様子がよく分かります。
そして、飼い主が温かく見守っています。
活き活きと生活している賢いハムスターには、習性として持っている好奇心が湧き出てきます。
すぐに、人に興味を示すようになります。
飼い主のことが気になって気になって、確かめたくなるのです。

ハムスターとコミュニケーションが取れて、仲良くなれるのはこのときからです。
楽しいハムスターの時間が始まります。

【成功のポイント】は

≪何もしてあげない≫という、とても≪重要な行為≫を実践していることです。

ハムスターが仮のダンボールの家をとても綺麗に使用していたという報告があります。
ダンボールの家の作り方も上手だったのだと推測しますが、ハムスターの能力の高さを実感したのだと思います。
ハムスターは一般に思われている以上に、
とても警戒心が強く、
逞しく、
学習能力が高く、
賢いのです。

良い環境を整えてあげて、見守ってあげる。

ということが、ハムスターが望んでいることであり、
これが『地下型の巣箱』のポリシーです。


【失敗する方の例】

≪何もしてあげない≫という、とても≪重要な行為≫を実践できないことです。

報告の中にも、触って可愛がってあげたいという欲求との葛藤の表現がありますが、
我慢することがハムスターのためになっています。
何かしてあげるという飼育者の≪好意≫が、実はハムスターにとても負担になってしまうのです。
『地下型の巣箱』がとても心配しているのが、飼育者の≪かまい過ぎ症候群≫です。

≪かまい過ぎ症候群≫の兆候

●一生懸命飼育しているのに思うように行かない。

●綺麗にしてあげればあげるほどオシッコで汚す。

●ますます一生懸命世話をして、ハムスターにますます負担をかける。

これでは、せっかく楽しくハムスターを飼育しようとしている目的が達せられず、
人も、ハムスターも疲れてしまい、可愛そうです。

『地下型の巣箱』は、ハムスターと楽しい時間を過ごす飼育方法を実践するものです。
楽しむことが絶対に必要なことです。
楽しく飼育できなければ、ハムスターも幸せになれません。

それは、ハムスターの人権を可能な限り尊重して、
その上で、ハムスターと対等に仲良くなることで、実現できます。

報告の通り、難しい技術は何もいりません。

楽しい飼育方法を皆様に実践していただけることを願っています。



≪基本的な項目≫
■   前書
■1.ハムスターのストレス
■2.ハムスターが求める飼育環境
■3.ハムスターのオシッコ
■4.間違っていた【ハムスターの家】
■5.『地下型の巣箱』を使いこなす賢こさ
■6.管理者のひとり言
■7.ハムスターのストレス診断
■8.new初めてハムスターを飼う方に
■9.new飼育セット
■  あとがき

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