『地下型の巣箱』をハムスターの家にするハムスターの飼い方に関心をお寄せになった皆様に、開発に至る経緯と、その完成までをお伝えしているページです。ハムスターが健康に育ち、飼い主と楽しくコミュニケーションを取るようになるハムスターの新しい飼い方の完成です。

『地下型の巣箱』方式の完成まで

『地下型の巣箱』をハムスターの家にするハムスターの飼い方に関心をお寄せになった皆様に、開発に至る経緯と、その完成までをお伝えしているページです。


≪このページの項目≫

  1. 1.得られた効果
  2. 2.研究の動機ときっかけ
  3. 3.≪研究報告≫
  4. 4.この飼い方の要件は二つです
  5. 5.飼い方はとても簡単です


1.得られた効果

ハムスターにとって、とても大切な、重大な効果が得られました。

これまでハムスターに起きていた問題は、
●病気になりやすい。
●突然死んでしまうことがある。
●血が出るほど噛みつく。
●馴れない。
などでした。

これらの問題点のすべてが大きく改善されました。



2.研究の動機ときっかけ

初めて飼ったハムスターを病気にしてしまったことが、
この研究を始めたきっかけになりました。

 小学生だった娘が学校からもらってきたハムスター。
一年過ぎた頃に、病気にしてしまいました。
飼育セットもすべて揃えて、飼育書の通りにしたつもりだったのですが、
 何か変だ!!
 何かおかしい!!

 ハムスター関連の情報をインターネットで調べると、当時は、病気のことや獣医さんの紹介などばかりががいやに目につ きました。

 ハムスターって、そんなに病気になりやすくて、か弱くて、臆病なんだろうか

 ハムスターの生態などをよくよく調べてみたら、野生のハムスターは、とっても厳しい環境の中で、しかももっぱら食べられてしまう側、敵だらけの中に居るのにもかかわらず、賢く、逞しく生きぬいていることがわかりました。
 飼育書・インターネットから学んだハムスターの印象と、野生のハムスターの印象が180度違っていました。

 自分の目で確かめてみようと、2匹目から、野生の生活の様に、放し飼いで飼育して観察し始めたのが、この≪新しい飼い方≫の研究の始まりです。

 1995年、平成7年のことです。

   新しい方法(離し飼い)で飼い始めてすぐに、家族全員が、いっぺんにハムスターの素晴らしい世界、楽しい世界に魅せられてしまいました。


活発で人と仲良くなれるハム君が出来上がりました。

ハムスターと仲良く
↑ そのころ(1995年)のハムスターたちの写真です。

 仲良くなってしまえば、信頼関係が出来てしまえば、このようなシーンにも快く?協力してくれるようになりました。
でも皆さんは優しく扱ってくださいネ。
 飼い方次第で、ベットのハムスターも野生のハムスターと同じように、病気にもならず、活き活きと逞しく、生活することがわかりました。
そして何より、人にとてもよく馴れる賢さがあることが大発見でした。
『ここにいる人間は絶対に自分を食べない、敵ではない』と学習したハムスターは、とても上手に私たちとコミュニケーションを取るようになることが分かりました。
呼べば出てくるし、食べ物が欲しければ身体をよじ登って来るし、このようなハムスターの行動には、楽しくしかも驚くばかりでした。

ハムスターと仲良く
↑ 子供たちとも仲良くなってすっかり家族の一員のハム君です。

 ハム君は人が寝静まった夜中に、家の中(自分の縄張り)をパトロールします。
このハム君(moco)の巡回コースに私(このHPの管理者=写真左)が入っていました。寝入っている足元から登って顔まで来て、鼻の横でしばらく立ち止まって、顔から降りるコースです(目が覚めてしまいます)。
ハム君に征服されたような感じがしましたが、
足元からタッタッタと歩いてくるときの意外な重さと、顔に立ち止まっているときに頬に触れるハム君のお腹の暖かさと柔らかさから、メイとトトロのシーンを連想してしまいます。初めは顔にオシッコをされるんではないかとヒヤヒヤしていましたが、そんなことは一度も起きませんでした。
歩くときに爪を立てないことがこの時確認できました。



3.≪研究報告≫

ハムスターを病気にさせずに健康にする飼い方についての研究報告です。

ハムスターの家の研究と開発

 当時市販されていたいろいろな『ハムスターの家』を与えてみましたが、全く見向きもせずに、押入れの中の自分で造った寝床で安眠・熟睡しています。

旧来の飼い方のハムスターの家??
これも何か変だ!!と気が付きました。
第一にハムスターが喜んでいません。
見向きもしません。

 自然界のハムスターの家は、地下の巣穴の複数の部屋で暮らしていると、飼育書では説明しています。
しかし、その同じ飼育書で、ペットのハムスターの家は、小鳥かリスが喜びそうな家が紹介されています。
説明しているハムスターの家と、推奨しているハムスターの家とが180度も違うように思えました。

ここから、ハムスターが自ら喜んで入る家の研究が始まりました。

作っては試し、作っては試し、放し飼いのハム君は、興味を示すけれど、そこに住んではくれませんでした。

 あるとき、細い通路とその先に複数の部屋を作ってあげた時に、なんと、その部屋の一つに寝床を作って、押入れから引っ越してきてくれました。

夜中に出歩いていても、朝みると、その巣箱の寝室に自分で作った寝床で寝ています。

①自分の身体の大きさに合った寸法の巣穴の入口と、
②自分が通れるだけの細さの通路と、
③通路の先の複数(3室以上)の部屋

の三つの条件を満たす家が、ハムスターが求める家であることが分かりました。



 

ハムスターが喜んで入る、ハムスターの家『地下型の巣箱』の完成

 この結果をもとに、誰にでも作ってもらえて、しかもハムスターの家の中の生活をいつでも観察できるようにした『地下型の巣箱』が完成しました。 写真の名前
↑これが完成した『地下型の巣箱』です。


ハムスターが喜んで自分の家にする『地下型の巣箱』の条件

①狭い入口があること。
②入り口の先に細い通路があること。
③通路につながって大小の部屋が5室あること。
④いつでも巣穴の中のハムスターの行動を観察できるように、天井が透明であること。

 『地下型の巣箱』で生活するハムスターには、今までの飼い方では見られなかった素晴らしい変化が顕著に表れてきました。

【変化1】
5室の中から寝室を決めます。
そこに寝床を作って安眠・熟睡します。

【変化2】
貯蔵室を決めます。
そこに貯蔵行動を始めます。

【変化3】
トイレ室を決めます。
そこだけにオシッコをして他の部屋の清潔を保ちます。
写真の名前
↑ 『地下型の巣箱』をもらって1週間目、ほぼ出来上がって、自分の家にして安眠・熟睡しているハムスター
上の真ん中の部屋で寝ています。 

与えて1週間目の『地下型の巣箱』の中の様子です。
ハムスターは生後約1ケ月です。誰に教えてもらわずに、【本能と習性】だけで、このような行動を見せてくれます。
一通り落ち着くと、改めて模様替え・部屋の配置換えをします。  この行動は、自然界のハムスターが巣穴の中で行っているといわれる行動であるために、『ハムスターの巣穴の三大習性』 あるいは、『巣穴の三大習性』と名付けました。

 そして、『地下型の巣箱』に住んで、この『巣穴の三大習性』の行動ができているハムスターは、とても活き活きと健康に生活するようになることがわかりました。
 そしてさらに、飼い主ととても上手にコミュニケーションを取るようになることもわかりました。


≪ハムスターの新しい飼い方の研究≫の目的が達成されました。

1.活き活きと健康に飼うこと。

2.ハムスターと仲良くなること。

の二つです。
 この研究の中で、ハムスターのストレスを研究・理解することがとても大切であることがわかりました。
今までの飼い方、旧来からの飼い方では、ハムスターのストレスについての言及がとても少ない、正しい言及が見当たらないことがわかりました。

 この飼い方は、2005年にホームページで公開いたしました。
一人二人と賛同していただける方が増えて、今ではとても多くの皆様にハムスターの世界を楽しんでいただいております。

 しかし、特に今までの飼い方、旧来からの飼い方のご経験がある方には、
この新しい飼い方は、今までの飼い方、旧来からの飼い方とは、大きく異なる部分がありますために、違和感を感じられるかと思います。
でも、ハムスターの健康と、ハムスターとのコミュニケーションの改善に著しい効果がありますので、お試しいただければ幸いです。
特に、血が出るほど噛まれて途方に暮れていた方からの感謝のメールが増えております。



4.このハムスターの飼い方の要件は二つです

一つは、ハード面にあります。

①ハムスターの家、巣穴における『巣穴の三大習性』の行動が実現できる、『地下型の巣箱』を用います。
②巣穴の外に十分な広さの【地上の環境】をもって、かつ、飼い主とのコミュニケーションを取るために天井が開いている飼育ケースが理想です。


二つ目は、接し方にあります。

ハムスターは、臆病では決してありません。警戒心がとても強い動物だから、一見そのように誤解されているだけです。
ハムスターと接するには、まず、この警戒心を正しく理解すること、さらに、ハムスターの気持ち、心理を正しく理解してあげたうえで接してあげれば、どなたにも楽しくコミュニケーションが取れるようになります。



5.飼い方はとても簡単です

 特別な技術は一切いりません。
 上記の二つの要件を整えてさえあげれば、いとも簡単にどなたにも、『地下型の巣箱』の効果の
1.活き活きと健康に飼うこと。
2.飼い主とハムスターが仲良くなること。
を体験していただけます。

※ただし、旧来からの飼い方とは特に異なっている部分が大きく二つあります。

●一つは、

  トイレ対策です。ハムスターは必ず、『地下型の巣箱』の中の一室をトイレ室にします。
このトイレ室の掃除だけは、皆さんがやってあげてください。
以下のトイレ対策の基本を参考にしてください。

●二つ目は、

迎えたばかりの時のハムスターへの接し方です。
 漠然と飼育するならともかく、この新しい飼い方はハムスターと楽しく仲良くコミュニケーションを取ることを目的としています。
 警戒心の強いハムスターと仲良くなるためには、最初の出会いがとても重要です。これから迎える方は特に、是非ともハムスターの気持ちを参考にしてください。

なお、詳しくはホームページの目次の各項目やQ&A の解説をご覧いただきたくお願い申し上げます。