ハムスターの床材に新聞紙を使用する理由は?・・・・ハムスターQ&A

ハムスターの床材

チップが最適と思ってしまう勘違い

 ペットショップがチップを使用しているのを見ている皆さんは、ハムスターの床材=チップを連想します。
実に多くの皆さんが、「ハムスターはチップの床材で飼うもんだと勘違をします。


ペットショップが床材にチップを使用する理由は、皆さんと違います

 ペットショップがチップを使用しているのにはちゃんとした理由があります。
ハムスターをお客に『見てもらわなければならないから』からチップを使用しています。
ハムスターには身を隠す【本能と習性】がありますから、筒や小箱を置けばその中に入ってしまうので、お客に見てもらうことができません。
チップなら、潜っても、隠れても半分くらいは見えます。
皆さんに買って(飼って)もらうまでの間ですからチップでも我慢しています。


ハムスターはチップの無い環境を好みます。

 比較実験をすれば、ハムスターが何を好むか?をすぐにわかります。
チップの環境と、チップの無い環境と、二つの環境を用意して、ハムスターがどちらも自由に選べる状態にした、比較実験をすれば、ハムスターがチップの無い環境を選びますから、皆さんも簡単に、ハムスターがチップを好んでいるのではないことが理解できます。

ハムスターの床材について以下に説明いたします。


新聞紙を床材に推奨する理由は?・・・ハムスターQ&A

≪研究報告≫





§1.ハムスターの床材に新聞紙をお勧めしている地下型の巣箱式。


 ペットショップがハムスターを展示しているときにチップを使用しているために、チップが最適な床材だと考えてしまいがちですが、
ペットショップがチップを使用している理由が別のところにあります。

≪ペットショップがチップを使用する事情≫

 お客さんにハムスターが良く見えるようにチップを使用しています。
 ハムスターには敵から身を隠す【本能と習性】があります。
ペットショップでは、お客さんに可愛い姿を見せなければなりませんので、身を隠してしまうのは困ります。

 そこで、普及したのが、チップの床材を、もぐってもハムスターが見える程度に薄く敷いておく展示方法です。
チップが薄く敷いてあるので、その中に隠れようとして、潜りますが、お客さんからも見ることができます。

 ちなみに、ハムスターの家も、同じ理由から、中に隠れてもお客さんが見えるような形状のものを使用しています。

≪定期的に入れ替えて、清潔を保っているペットショップ≫

 チップの床材には管理が不可欠です
 ショーケースの中のハムスターはどこにでもオシッコをしますので、チップが汚れてしまって、そのままだ と清潔が保てません。したがってペットショップでは、新鮮なチップを定期的に入れ替えてケースの中の清潔を保っています。チップ交換のマニュアルを作っているペットショップもあります。

 チップにもぐるのは、身を隠すところがないから、仕方なく潜っているだけですから、チップが好きという ことではありません。

比較実験で証明

 一方にチップの床材、一方に新聞紙の床材の全く同じ飼育セットを二つ作って、どちらも自由に選べるようにしてあげると、チップの無い方を選ぶことからも、ハムスターがチップの床材を好まないことがわかります。

§2.地下型の巣箱式が新聞紙を床材にする理由



まずハムスターの走る姿を良く観察してみましょう

【走る速さ】
 ハムスターの走る速さは、計測すると、時速4~7キロメートル程度ですが、瞬間的には時速10キロメートルを越えます。この速さは、人が速足で歩く速さより早く、軽くジョギングする速さです。
小さなハムスターにとっては驚異的なスピードです。
しかも、急加速、急停止を繰り返します。


【走る姿勢】
 ハムスターの走り方は速度によって変わることはありません。犬や猫や馬などは、走る速さによって、走り方、足の動きが変わります。最も早く走る時には、四足が地面から離れて飛ぶように、猫などは胴体全体をバネの様に使って、ジャンプするように走ります。チーターが獲物を追いかけるときの走り方は独特です。
しかしハムスターの場合は、早く走るときにもお腹を地面すれすれに沈めて、ひたすら四足を動かします。まるで四輪駆動車を思わせる走りの姿勢です。 このことから、ハムスターの走りの観点から床材を考えたときに、足に何かが絡みつくようなことが無い、平らな場所が良いことが分かります。チップのような場所では一歩一歩をまたぐように四足を高く上げなければならず、お腹がこすれてチップの先でちくちくしてしまいます。 そもそも、ハムスターが生息している場所はチップを敷き詰めたようなところではなく、石・砂・土の地面です。

【ハムスターが好む床材はチップでなくて平らな新聞紙】

 比較実験をすれば、ハムスターが新聞紙の床を好むのが分かります。
新聞紙の床材の飼育ケージと、チップを敷き詰めた床材の飼育ケージの二つの環境を用意して、ハムスターが自由に選べるようにしてあげると、ハムスターは新聞紙の床材の飼育ケージに落ち着きます。チップの床材の飼育ケージを選ぶことはありません。

§3.ペットショップのケージの環境と地下型の巣箱式の飼育ケージの環境は目的が違います

 地下型の巣箱式の飼育ケージの床の役割は、自然界の地上に似た役割を持っています。巣穴から出た場所は【地上の生活環境】だからです。ケージという狭い環境でも、ハムスターは短距離を早く移動します。皆さんとコミュニケーションを取るときにも、初期段階では、ダッシュすれば飛び込める安全な巣穴が近くにあるという安心感が不可欠です。そのためにも、足手まといのチップは不要です。

一方、ペットショップの床の役割は、生活する場所でなく、展示が目的です。

§4.新聞紙の効果

 マーキングをしても跡が残るのですぐにわかります。
汚れれば簡単に交換できるので、常に清潔が保てます。
また、万が一けがをした場合などには血の跡で早期発見ができます。
また、下痢をした場合などにもすぐにわかるので、健康管理が誰にでも簡単にできます。
チップの場合は、定期的に入れ替えが不可欠です。
入れ替えを怠ると、保湿成分が多いために、ダニが湧くようなことが起こります。
活発に動くハムスターの場合は、チップにお腹がこすれて、毛がうすくなったり、お腹に傷が付いたりします。

地下型の巣箱式の飼育ケージの床つまり、巣穴から出た所の【地上の環境】は、ハムスターが活発に行動して、皆さんとコミュニケーションを取る場所ですから、一般家庭で飼育する場合にはチップが必要な理由がありません。

そして何よりも、長年の新聞紙使用で、なんの問題も起きていませんし、ハムスターは健康に生活しています。

§5.結論に至った経緯の報告

 床材はどんなものを好むのか?を調べている初期には、
●形状として、大チップ状、小チップ状、カンナくず状、薄く削り節状にしたカンナくず状、
●材質として、ヒノキ、スギ、マツ、カエデ、キリ、アガチスなど
を用意して、ハムスターの反応・行動をいろいろ調べてみました。
スギやマツやヒノキのような樹脂のニオイが強いものよりも、ニオイの少ない方が比較的好むのかナ?という結果でした。
しかし、チップの無いところの歩き方が、

● ハムスターらしい歩き方をしていることに気が付きました

ハムスターは短足です。
チップは邪魔なんですネ。
そこで、比較実験をして分かったことは、

● どんなチップを好むか?でなくチップはいらないということでした