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ハムスターの飼い方  
≪ハムスターの性質≫

≪研究報告≫
  
  
   
             

ハムスターを飼育するときに、ハムスターの性質を知っておくことはとても大切です。

一般的にハムスターの性質は、か弱く臆病で病気になりやすいと言う印象で表現されています。
か弱いのは、ハムスターをストレスの多い飼育環境で飼育して、か弱くしてしまっているのだということです。
か弱く育ってしまうのですから、か弱く臆病で病気になりやすいというように観察してしまうのは当然です。

ハムスターがか弱いというのは間違っています。
か弱かったら、厳しい自然環境の中で種の保存ができません。
『地下型の巣箱』方式で育てたハムスターは全く正反対の性質を、ハムスターの本当の性質=姿を、私たちに見せてくれます。



≪ハムスターの本当の性質≫

●活動的で活発
 ハムスターはとても小さく可愛いのですが、秘めた力は想像を絶します。

まず走行距離です。
野生のハムスターは一晩に20キロ以上走り回るという報告がありますが、 ペットのハムスターも一晩に数キロ相当の回し車を回します。

そしてスピードです。
少なくとも時速8キロは出します。
短距離のダッシュはもっと早いです。
只今、正確な走行距離と速度を測る装置を製作中です。

ハムスターは広い縄張りを持って原野で生活していますが、 食料を集めるためには必死で走り回らなければなりません。
しかも、食料を沢山見つけても巣に持ち帰れるのは頬袋に入る量だけです。2倍欲しければ2往復しなければなりません。
実験では、80グラムのひまわりの種を一晩で運び終えてしまいました。
何往復したのか想像も付きません。
ハムスターは、猛烈な活発さで走り回る動物であるということです。

●勇敢で逞しい

 食物連鎖でもっぱら食べられる側のハムスターにとって、地上は危険がいっぱいです。
ハムスターは敵と戦うための有効な武器を持っていません。
地上で敵と遭遇したらまず食べられてしまいます。
食べる側も食べなければ生きていけないのですから必死です。
まさに地上は食卓なのです。
にもかかわらず危険を知りながら、地上で食料を採取し、繁殖期には相手を探さなければなりません。
巣の中でただじっとしているわけには行かないのです。
この危険極まりない地上で行動しながら、絶滅することなく種を繁栄させてきた事実は、 ハムスターが勇敢で逞しい動物であることの証です。

●警戒心がずば抜けて強い

 ハムスターは極めて高性能の警戒システムを持っています。
食べ尽くされず、絶滅しないのは、この警戒システムの性能が良いからです。
敵と遭遇しないために、敵より先に敵を見つける性能。
そして、巣穴から一歩出たら、巣穴に無事帰るまで、決して途切れることなく持続する性能。
しかし、この性能を維持するために、この警戒システムは最高度の緊張=ストレス状態をハムスターに課しています。

●ハムスターを臆病な動物である、と表現している例がありますが、間違いです。
ハムスターに備わったこの警戒行動は、臆病の行動とは全く違います。
ハムスターは臆病なんかではありません。
臆病では原野を生きぬくことはできません。

●安眠・熟睡でリラックス

この様に、ハムスターは【地上の生活環境】にいるときは常時・極度の緊張=ストレス状態にいます。
この強いストレスは消化しなければなりません。
消化する場所は巣穴の中です。
ハムスターは、巣穴に戻ったら完全にリラックス状態になることでストレスを解消し精神的なバランスを取っています。
『地下型の巣箱』の寝床で安眠・熟睡している姿はまさにこのリラックス状態のハムスターです。
リラックスできるからこそ、【地上の生活環境】で緊張=ストレス状態を完璧に維持することができるのです。
ハムスターが安眠熟睡できる地下の巣穴を必死で求めるのは、
ハムスターとして生きるために絶対必要な、リラックスするための場所を求める行動です。
リラックスする場所が無ければ、リラックスできなければ、ストレスが蓄積してしまい、 やがて病気になってしまうのは人と同じです。

○巣穴のないハムスターが敵から見える状態で熟睡しているのを見かけます。
これは、安眠・熟睡する場所が無く、疲れ果てた状態のハムスターの姿です。
自然界なら食べられてしまう寝方ですから、とうていリラックスしているとは言えません。

●丈夫

ハムスターは丈夫です。
厳しい自然環境の中を生き抜く丈夫な体質を、小さな身体のなかに備えています。

正しい環境で飼育してあげれば、病気になることなどありません。
健康で活発に育ち、楽しく飼育することができます。

●ハムスターを弱い動物と表現している例が実に沢山あります。
これは、間違いです。
ハムスターが病気がちでか弱いのではなく、そうなってしまう飼育環境で育てているからです。

●母ハムスター

 ●子育て中の母ハムスターにハムスターの性格の全貌を見ることができます。
 ●母ハムスターは僅か20日ほどで、 10匹近い赤ちゃんハムスターたちを立派な一人前に育てます。
 ●この能力とパワーは驚異的です。
母ハムスターの子育てシーンを良く観察すれば、 ハムスターが上記の性質を持ったとても賢い動物であることを誰もが納得できます。

●清潔

ハムスターは清潔な生活をします。
オシッコも決まったところでします。
ハムスターがオシッコ臭いと言うのはハムスター自身が望んでいることでは有りません。
飼育環境を整えてあげることで、オシッコの問題を解決してあげることができます

ハムスターの性質を以上のように簡単に列記しました。
一般に言われる性質とずいぶん違うと感じられるかもしれません。
ハムスターを臆病・病気がち、すぐに死んでしまうか弱い動物と表現している例をとても多く見かけます。
しかし、それは、そうなってしまうような飼育方法をしているからです。

【性質を知らずに行う危険な飼育方法】
○ハムスターの性質を正しく理解しない結果が、巣穴を与えない狭い環境の飼育方法を普及させてしまいました。
この飼育方法で顕著に現れるハムスターの行動は、脱走です。
ハムスターは、とても賢くて勇敢で活動的ですから、与えられた環境では、自分の健康が維持できないことを知れば、すぐに行動を開始します。
命の危険を感じれば、必死で脱走の行動を繰り返します。
脱走させないように注意しましょう!!などと指導している飼育書がありますが、、、
脱走して二度と帰って来たくない飼育環境とは、それはまるで刑務所です。
可愛がる精神に反します。

脱走できないストレスも重なり、本当に病気になってしまうかもしれません。

●では、必死で脱走しようとするハムスターの目的は何でしょうか?
脱走の目的は巣穴です。本当のハムスターの家です。

●巣穴のある飼育環境。
ハムスターの性質を引き出してあげる飼育環境とは、地下の巣穴で安眠・熟睡させてあげられるハムスターの家を備えた環境です。
地下のハムスターの家で生活するハムスターは健康に育ち、活き活きと行動します。
寝室に自分で作った暖かい寝床で安眠・熟睡することができて、
食料も貯蔵できた家があれば、脱走する理由が無くなります。
出たがる時に外に出してあげても、ハムスターは朝には自分の家に帰って寝室で熟睡しています。


そして、良い環境で育ったハムスターの心には余裕ができます。

健康に育ち、心に余裕ができたハムスターは、すばらしいハムスターならではの性質を発揮してくれます。

以下は、この様なハムスターが見せてくれる性質です。
既に、多くの皆様に実体験していただいています。

●学習能力が高く賢い
 ハムスターは成長過程で起きたこと、怖かったこと、嫌なことなどを学習します。
巣穴の近くで掃除機が唸ったり、テレビの音がうるさくても、それが危険ではないと学習すれば、平気で寝ています。
自分の巣穴には誰も侵入してこないということを学習すればリラックスします。
侵入されればそのことを学習して警戒するようになります。
飼い主の行動も学習します。

●好奇心が極めて強い
 ハムスターは好奇心が極めて強い動物です。
自分の生活環境の中の物は全て確かめなければ気がすまないほどです。
この好奇心の強さが飼い主とのコミュニケーションの原動力になります。

●人にとても良く馴れる

 好奇心と学習能力があるからこそ、飼い主とのコミュニケーションがとれるようになります。

●可愛い

 ハムスターは人とコミュニケーションを取ることができる、ペットとして飼える最も小さな哺乳動物です。

  良い環境で育ててあげたハムスターだからこそ、心に余裕ができて、もともとあるとても強い好奇心が顕在化するのです。
好奇心いっぱいのハムスターは、飼い主とすばらしいコミュニケーションを取るようになります。

ハムスターを飼育する本当の楽しさは、ここから始まります。
皆様にもハムスター飼育の楽しさを是非体験していただきたいと思います。
特に、お子様の観察対象に最適です。





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